子どもという哲学者

妻の薦めでこんなタイトルの本を読みました。
心理学の研究をしている著者の子育てに関するエッセイです。

妻の感想でもありますが、とにかく自分の子どもたちと
重なる部分が沢山あって、非常に共感ができます。

自分たち親からすると全く理不尽な、子どもたちのだだこねや
奇声や気まぐれや攻撃、毎日「うんざり」してしまう、
子どもたちの行動が書かれています。

そしてそれと同時に子どもたちが如何に素直で、
可愛くて、愛おしくてたまらないかも書いてあります。

著者は、子どもを育てているというよりも自分が育ててもらっている
と書いています。子どもたちの無邪気で素直な要求や感情の爆発、行動は
いわば修行のようなもので、それを乗り越えたとき自分自身に大きな成長が
あるというのです。

子どもは私たちが社会によって「教育」されて「こうあるべき」「こうでなくてはならい」
という部分を外して、自由な発想と自由な行動によって、「いま」を生きることの
大切さを学ばせてくれると書いています。

この本を読んで家に帰ったら、子どもの行動に対する自分の感情がすごく穏やかで
いることができました。
自分自身ではあまり意識していなかったのですが何処かで子どもの行動をコントロール
しようとしていたようです。少し意識して、子どもの行動や感情に注目してみたら、
自分がコントロールしようとしていたことが良くわかりました。
こうしなさい。ああしなさい。ではなく、素直な気持ちで「こうしてほしい」という話
方をしたら、子どもは自分で考えてどうするかを決めてくれました。
ちなみに「こうしてほしい」という言い方は常にしていましたが、それは半ば強制的な
思いの込められた「こうしてほしい」だったため息子には「こうしなさい」に聞こえて
いただろうと思います。

しばらくはこの気持ちが持続してくれればよいのですが、いかんせん相手は手強いので
またきっと、イライラしたり起こったりするんだろうなと思います。でもまあ、
気持ちを戻す所があれば、それもまた良いかなと思ったりするのでありました。

子どもという哲学者

子どもという哲学者