原始林のこと ナラ枯れについて

春日山原始林が抱えてる問題その1です。

ナラ枯れの問題


全国的に問題になっている「なら枯れ」が原始林にも起りつつあるのではないか。ということです。「ナラ枯れ」は「カシノナガキクイムシ」という寄生虫がナラ類(例えば雑木林によくあるクヌギ、コナラ)に入ると虫が持っている菌(ナラ菌)が樹の中に繁殖し、結果枯れてしまうというもの。
原始林には、ナラ類はないが、シイ・カシ類にも入るためその影響が心配されています。先日、原始林をぐるっと歩きましたが、既に虫がはいっている樹がいくつも見られました。シイ・カシ類にどの程度影響があるかはこれまでの事例がないため不明とのことですがもし影響があれば被害は相当なものになります。既にいくつかの大木には影響を最小限に抑えるための取組みがなされていますが、追いついていないのが現状です。
ちなみに若草山山頂のコナラは既に枯れているものが多く見られています。

もし、この春日山のシイ・カシ類がやられると照葉樹の森じゃなくなっちゃうので、それだけでもう大変な損失です。

原因としては、そもそも里山の材を利用しなくなったために、ムシが繁殖しやすい環境が整ってしまったということ。カシナガ自体は細い木にははいらず一定以上の樹にはいるそうで、昔はそう大きくなる前に切ってしまっていたために被害が広がることもなかったようです。

ただ、原始林に関しては巨樹・巨木が非常に沢山あるため心配です。

ナラ枯れについて/奈良県公式ホームページ