ブータン日記 1日目(ティンプー)

■2012/08/19

早朝にバンコクから出発して、途中、インドのバグドラを経由し、午前10時過ぎにパロ空港に到着。機内では、日本からのブータンツアーに参加される年配の女性2名とお話。ブータンに興味があって、実際に行く人はやはり年配者が多いのだなというのを実感。

雨期のため、雨を想定していたが、パロ空港へ降り立ったときは、暑い位の晴天。タイ空港の方が空調利きすぎで寒いくらいだった。


飛行機は尾翼に国旗が入っている。

パロ空港は、とても小さな空港だが、建物がブータンの伝統的な建築でとても美しい。入国審査の正面には歴代の国王の写真が飾られているが、なぜかその下はJONNYWALKERの免税店であった。
空港まで迎えにきてくれたドライバーのダワさんの愛車(ランクルのプラド)でティンプーまで移動。途中、上司が所々で解説をしてくれて、気持ちのよいドライブであった。

途中、橋に色とりどりの旗(ルンタ)が括りつけられていた。よく見ると一枚一枚にお経が書いてある。至る所に掲げられている旗(ダルシン)にも同様に経文がかかれている。旗が風に揺られることでお経を読んでいることになるということだ。


途中、川の向こうの丘で寺院の小僧さんたちが昼休みなのか、表へ出て風に吹かれていた。

ティンプーまでの道すがら、風は乾いていて気持ちがよい、すれ違うインドのTATAのデコトラであったり、ティンプー間近の建設ラッシュに驚かされたり、道ばたでぼんやりとリンゴや野菜などを売る人たちを眺めたり、のんびりした雰囲気であった。


ティンプーの入り口


建設中の家屋?建築の外観は、伝統的な形にしなくてはならないらしい。

ただ、ひとたびティンプーにはいると車、車、車、至る所に車やスクーター(インド製のバジャジ)が駐車してあり、多くの人々が往来する町へ入った。ティンプーの市街地だ。
メインストリートから少しは行ったところのホテル「ガリンカ」がティンプーでの宿である。


ベスパそっくりのバジャジ


ホテルの部屋。いい雰囲気。決めては「お湯の出」

ひとまず荷物をおいて、軽く散策をした。
民族衣装を着たブータン人や洋服を着た人、インド系の人々が店先で話をしたり、何か食べたり、雑然としたようす。のんびりした田舎の雰囲気では全くなく、リッパな(?)繁華街がある。そこには、以外にもスニーカーや洋服を扱う店、携帯電話を扱う店、食料品店など同じようなものを扱っているもののたくさんの店が通り沿いにたくさん並んでいて、活気がある。車や人の往来もそこそこだ。


ホテルの部屋からの眺め

唯一の映画館。ブータン映画がやっているようだ。

スニーカーを扱う店がいくつもあった。

若者向けのファッションビル?伝統的な外観とのミスマッチが面白い。

とりあえずふらふらしていたら「ハンドクラフトエンポリウム」という公式の土産物屋?があったので入ってみる。ぜんぜん客がいない。小心者+英語が苦手な私は、少し緊張しながら店内を見る。1階にはおそらく伝統衣装を作るであろう生地がたくさんおいてある。2階には、CDやDVDなどもおかれていた。若干だが弦楽器やキーホルダーやアクセサリー、祭などに使用するお面などもおかれていた。
値段が安いのか高いのかはちょっとわからないが、とりあえず吉祥の印と言われている男性シンボルのキーホルダーとお茶、それにポストカードを一枚購入した。
それからさらにフラフラしていると「アートショップ」というのがあったので入ってみる。いくつかの絵、版画が展示されていた。藍色の版画でブータンの風景を描いたものがあって、きにいったのだが、値段が5万円位したので却下。それとは別で、ダルシンを描いた切り絵のしおりがかわいかったのでポストカードとあわせていくつか購入した。完全にただの旅行客だ。

その後、ホテルに戻り、仕事がらみの方々(日本の方)と一緒に食事。ブータンでの初めての食事は、イタリアンやサテなどまったくの外国料理、ただ、作るのはブータンの人なので、正直どんなものが出てくるのか分からない。以前同じ店で、オーダーした際に、トマト系のペンネと、ペペロンチーノのスパゲティを頼んだら、トマト系のスパゲティとペペロンチーノのペンネが出てきたらしい。ペペロンチーノのペンネは、ただ油がギトギトしたものだったということだ。

ところでブータンの食事については、すこぶる評判が悪い。ブータン料理というのが、塩と唐辛子とチーズ、を使用したものが多く、特に唐辛子がスパイスではなく、あくまで野菜として出てくるのだそうだ。匂い等もきついらしく、上司や現地で仕事をしている方も苦手という。
とりあえず、今回はサラダが終わってしまっていた(!)が、出てきた料理はすべて全うであったのでよかったが、頼んだスイカのジュースが、スイカを絞った生暖かいジュースだったに、少しドキドキした。

たらふく昼食をとった後は、再びホテルに戻り上司とティンプーをブラブラ。メモリアルチョルテンという3代目の王をまつった建物へ。多く人々が建物(チョルテン)の周りをぐるぐる回っている。我々もそれにあわせて3週してみる。翌々日ポブジカでの晴天を祈って。



メモリアルチョルテン。

その後はティンプー市街の中心、時計台広場へ。広場ではダンスや歌などを披露するイベントが行われており、大音量で音楽が流れ、たくさんの人が見物している。ジャージ姿の少年たちのヒップホップダンス(!)や、キラ姿の少女のブータン歌謡などジャンルは様々なよう。

一通りみた後、再び土産物屋に。
とりあえずベーシックなみやげとしてブータンの弁当箱(かご)を妻に頼まれていたので購入。以前妻がブータンを訪れたときに購入したものは洗濯バサミ入れとして使っている。また自分用に筆箱がほしかったのでブータンの織りかどうかわからないけどそれっぽい筆箱も購入した。

その後は一人で散策。アクセサリー店で妻に頼まれていたイヤリング(インド産)を調達し、子供向けのTシャツをさがしたりうろうろ回っていたところ、地元の人々が利用するようなマーケットを発見したので、そこで水とトニックウォーター、また、スパイスも発見したのでいくつか購入してみた。支払い時におつりを待っていたら、いきなり、レジのお姉ちゃんに笑顔で板ガムを1枚渡される。意味も分からず受け取ったが、後々聞いたら、おつりが1Nrだと、その分としてなのか、ガムを渡されることがあるらしい。はたして、どちらが徳なのかは不明だ。ちなみにそのガム、噛んで30秒位で味がなくなった。

それからまたウロウロしていたが、夕方にはいると人がどんどん増えてきた。特に仕事を終えたインド系の人々が目に付いた。何となく怪しい雰囲気になってきたのでホテルへる。
この日は、昼食が重かったので、ホテルで軽めの夕食。ホテルのレストランでは、外国料理も頼めるため、タイ料理のチャーハンとフライドヌードルを頼む。チャーハンは無難にウマかったが、麺は非常に辛かった。
翌日は、現地のNGOと打ち合わせで午後からはしないを少し観光することになった。