あおいくも

むかし、ちいさなあおいくもがいた。
くもは、しあわせで、いうことなし——だ。

こんなはじまり方をするおはなし。
幸せなあおいくもは、周りを気にせずマイペースに楽しんでいた。
くもを通り抜けるものは青く染まり、地上では「あおいくも」グッズ
が流行して大人気。
ある日のこと、あおいくもがぼんやりうかんでいると
大きな黒いけむりがわきあがっているところをみつける。
そこでは、人々が肌の色の違いでころしあっていた。
白いにんげんは黒いにんげんを
黒いにんげんは赤いにんげんを
赤いにんげんは黄いろいにんげんを
黄いろいにんげんは白いにんげんを

これにあきれたあおいくもは、水からが雨を降らせ
誰も彼もをあおくした。
するとみんなが争うのをやめて、なごやかにくらすようになった。

独特のストーリーとにんげんの恐ろしい所と
ファンタジーとラストの和やかな幸せな感じがとても気に入ったこの絵本。
「すてきなさんにんぐみ」のトミー・ウンゲラーの作品です。

最後に町は全てあおく塗られ「あおいまち」となる所が
すてきなさんにんぐみと似ている所です。

人々が殺しあうページはは恐ろしくショッキングです。
しかしそれを包み込むユーモア溢れるこのあおいくもの「決心」が
すごくすごく、心に染みました。

息子に読みましたが、今は恐竜に夢中であまりお気に入りではありませんでした。

でも、個人的にはすごくおすすめの一冊とであうことができました。
図書館に感謝!

あおいくも

あおいくも