「つきのぼうや」

母が、長男のためにエリック・カールの「パパ、おつきさまとって」を買おうとしたけど
なかったからという理由で買ってきた絵本。
月が池にうつった月(自分自身)に感動し、その月をつれてきてくれとつきのぼうやに
たのみます。つきのぼうやは買い物かごを下げて下界へ下りて、水の底で見つけた鏡に
自分の姿を見、それに感動して月の元へその鏡を持って行く。というお話。(かなりざっくり)

絵本ていうのは、サイズがかなりまちまちで、しまうのが大変なのですが、この本は
とっても細長い。でも細長い事がこの絵本の魅力でもあります。
つきのぼうやが池まで降りて行く間の落下のようすを縦の流れで見せて行くからです。

読む時は、落ちて行く時につきのぼうやが遭遇する出来事ごとに、しっかり間を取って
やさしく読みます。
僕が好きなのは、以下です。

おかの てっぺんの
きに さしかかると、
はしごに のぼった むすめが、
りんごを ひとつ とってくれました。


つきのぼうやは、むすめの かみに
つきのかけらを ふりかけました。
むすめの かみが、
いつも つやつや しているように。

つきのぼうやがこの旅の中で唯一コミュニケーションを
とるところで、何だか意味深で気になります。

月が綺麗に出ている夜に読んであげると
何だかやさしい気持ちになる本です。

つきのぼうや (世界傑作絵本シリーズ)

つきのぼうや (世界傑作絵本シリーズ)