「11匹のねことあほうどり」

11ぴきのねこシリーズの2作目。
実は1作目よりもこっちの方が好き。
「あほうどり」という鳥を知ったのはこの絵本から。
3までしか数えられない「アホ」な鳥という印象だった。

設定がそもそもおかしすぎる。
なぜか11匹でコロッケ屋をはじめる所。
そこへアホウドリがわざわざ訪ねてくる所、
アホウドリがコロッケ大好きな所。

とにかく、よくわからないんだけど
本当に何度読んでも飽きないし、面白い。
特に11匹のアホウドリが順番に入ってくる所なんて
どう読もうかを毎回ワクワクしながらやってしまう。

このワクワク感は、きっとこの設定の不条理さ、理解しがたい
ところが残るために何だかおかしくてしょうがないという気持ちにさせるのだと思う。

あまりに、筋が通り過ぎて、理路整然としすぎてしまうと
きっと飽きてしまうのだけど、どれだけ考えても良くわからない所があると
きっとずっと楽しみ続ける事ができるのではないだろうか。

優れた絵本というのは、何処かそういう点が多いような気がする。
長新太さんの作品とかモロだし、我が家にあるせなけいこさんの作品も
教訓めいたメッセージがあるものの、設定段階でそういうぶっ飛んだ所がある。

それを声に出して読む事の楽しさは、やってみないと判らない。
もちろん、子どもに聞かせるということを一番の主題においてだけれど。

教育法によっては、絵本を読む際には感情を込めずにさらっと読む方が良いというのも
ある。それは受け手の子どもが自由に想像し発想するためにというが、
僕は、子どもと一緒に楽しむために読んでるのだから、僕が楽しくないのは問題だと思う。

なので本日も楽しく、この本を息子に読んで聞かせました。

11ぴきのねことあほうどり

11ぴきのねことあほうどり