濃密な時間

この日は(翌日の夜に遡って書いてます)、妻が外出したので夕方まで息子と二人きり。
天気もよかったので、近所の雑木林などがある深大寺自然広場とカニ山へ遊びに行きました。

本当は野草園で秋の木の実などを探したかったのですが、生憎10月一杯で閉園。来年の春まで休園ということでした。仕方がないので息子とドングリを拾ったり、ボールを投げたり。遭遇したカマキリをツンツンしたり。

そんな風に無邪気に遊んでいると、私も何度かライブに伺ったことのある友人の年配の友達であるジャズピアニストのご夫妻と遭遇。愛犬を連れてお散歩中でありました。その場所とお二人と犬が、凄くなじんでいて素敵な雰囲気だったため、何だかうらやましくなってしまいました。

私としては、ここは息子が愛想良く犬とじゃれてくれたら嬉しかったのですが、息子はやはり、いつもの様にとりあえずそっぽを向くという対応でありました。それでもお二人はご自身の息子さんがシャイだったことなどをお話ししてくれて「髪の感じとか似てるわ」なんて嬉しいことを言ってくれました。(ちなみに、息子はお二人と別れた後に「ワンワンは?」などとふざけたことを言っていました)

その後、息子と二人、びゅーびゅーと風の吹く中、草木の音を聞いたり、でかいジョロウグモを眺めたり、カニ山をぐるっと探検したり、コゲラに遭遇したり、シャボン玉したり、唄うたいながら歩いて、ベンチを電車に見立てて箱根に向かったり、空を眺めて飛行機を雲をカラスを眺めたり、何も飛んでいないのを「イエ〜イ」と言って喜んだりしながら楽しく過ごしました。

その後、帰りたがらない息子を旨いことなだめて帰りに西松屋でおむつを買って、マルエツで食材を買って、家に帰りました。
腹をすかせた息子は「なし!なしが食べたいの!」と強く強く主張するため、なしを剥いて与え、私はその日の夕飯(ミートドリア、ツナとワカメの入ったサラダ)の準備をしていると、かたん、かたんと音がするのでふと顔を上げると…

息子は頭をグラグラさせながら船漕いで寝ているのでありました。
お昼寝するまもなく遊んだもんだから疲れたようです。

かわいいなあ(親ばか)
と思いながら抱きかかえベッドに連れて行くと
泣き出してしまいました。

仕方なく、妻が戻ってくるまで息子は
私の腕の中でいびきをかいて眠っていました。