メディア

今日、ク・ナウカの王女メディアを観に国立博物館へ。
夜の上野公園近辺は緑が多く風も気持良くて東京のまん中にいるというのが
不思議な感じがした。国立博物館は夜は建物がライトアップされ、夏のよるの
雰囲気がとても素敵だった。

で、ク・ナウカのメディアなんですが。素晴らしかった。
もちろん非の打どころがないという訳ではないけど、表現として「完成」されている
という感じがしてよかった。ここ数年の内で一番好きな舞台なのではないだろうか。

ハッキリいって僕はストレートプレイの方が好きだ。いわゆる「普通」のお話。
だけど今回は、舞台で表現するということの意味を強く感じてしまう舞台だった。
映画では決して真似できない表現を彼らはやっていると思う。
しっかりと訓練された俳優が、一見駒のように動き、こちらは感情移入できないかと思いきや
最後には身を乗り出し集中してみている。

以前ク・ナウカを観にいった時は正直自分には合わないと感じた。
でも、今回はある意味彼らのもっとも得意とするものをきっちりとやっている感じだった。

何年かカンパニーとしてそれなりの評価をしっかりと受けている劇団、演出家の「力」を
まじまじと見せられた感じがした。以前青年団の「東京ノート」を観た時には「こんな感じか。」
という感想しか持てなかったのに対して、今回のは「やられた。」という感想だった。

これが何年か前だったら「面白くない」と思っていたかも知れないが、今これをすごく「面白い」
と思えることが何より嬉しい。Mさんありがとう。