リチャード・ニクソン暗殺を企てた男

ショーン・ペンという俳優は、いつ観てもすごいなあ。
この映画はまさにショーン・ペンの演技力爆発。という映画。
設定やその歴史背景や真実の部分やそういった諸々の部分ももちろん
非常に良く描けていると思うし、なぜこの男がハイジャックをすることになったかについても
十分描けているけれども、それ以上にこの俳優の作っているこの人物のちょっと執拗なまでの
執着心、心の弱さ、人間的な"欠陥” が描かれている。
正直な所、現実を直視できないこの主人公に途中うんざりさせられた。
そして、この人物のあまりの救いようのなさに、最後は憐れんでしまう。

そんな映画だった。正直、「面白かった」というべきなのかわからない。
もちろん、素晴らしい映画ではあったのだけど…。