岸辺のふたり

8分間のアニメーション「岸辺のふたり」を観る。
手書きっぽいアニメーション。セリフのない音楽だけの世界。
それなのに何となく聞こえてくる登場人物の心情が
伝わってくる。

結構さみしい話なんだろうけど、なんだか最後は「よかったね」と思ってしまった。
誰かを待つこと、それがもう戻ってこない人であっても
心の何処かでずっと帰りをまっている人がいるということが
あるのだろうなと思った。
いつかまた、どこかであえると思うと現実にそこに存在するというわけではない所で
会えたりする。

もう、この世界にはいなくなってしまった友人に夢のなかで会って、
そっちではもう僕も彼がいないということを知りつつ会話した。
本当に当たり前に「よお」みたいな感じで。

その夢から醒めた時凄く嬉しかった。現実逃避ではなく、彼が僕の中でしっかりと存在している
事を確認できたからだと思う。

そういえば、今朝加藤登紀子さんがTVで言ってた。
「死んでしまった人が残していったものは、死んでしまった人には何の価値もないものであるけれど、それは残された人には、その人が存在していた証としての意味を持つ。そして、その残していったものをかついで、また、新しい旅が始まる。」
この人やっぱり凄い良いこと言うなあ。と思った。当たり前と言えば当たり前なんだけどさ。
僕自身もそう思っていた訳だし。でも、なんだかこうここまでハッキリと言われると。すごくホッとする。これでいいんだって。やっぱりオレ間違ってないやって。

明日はなんと第九です。たのしみ〜。