研ぐ

久しぶりに包丁を研ぐ。
最近は料理をするより、洗い物をする方が
多くなってきてはいるものの、
いざ包丁を握るときに嫌なおもいをしたくない。

例えば長ネギなんかを打とうと思う。
包丁があんまり切れなくてネギが「ぐしゃ」て
ちょっとつぶれた感じになる。
特に青ネギなんか包丁が切れないと
だんだんイライラしてくる。
タマネギなんか包丁が切れないと
よけい涙が出てくる始末。

まあ、というわけで今日は洗い物をすませた後、
久しぶりに砥石を取り出し、ウチにある
4本の包丁を研ぐ。
奥さんと自分とで2本づつもっていた
ステンレスの包丁。見事に大きさがばらけている。
が、別に厳密に使い分けているわけではない。

ところでこの包丁を研ぐという行為。
なかなか楽しい。
「シャッシャッ。」という音も耳に心地よく、
その刃先の鋭さにだけ集中する。
心が少し、しゃんとする。
気持ちを「鋭くする」

研ぎ上がった4本の包丁たちは、
いつもよりも少し、
自信ありげな様子でキッチンの開きの
包丁入れに収まっていた。